子どもたちの覚悟
『髪を切ったMちゃんの話』
7月25日、26日とお泊りのイベントを開催いたしました。
その際、3年以上髪を切らなかったMちゃん(16歳の女の子)がいて、腰まで長かった髪を肩甲骨までバッサリと切ってイベントに参加してくれました。
以前から、「髪が長くて洗うのも乾かすのも大変、まとめてくくっても髪が重いんだ」と言ってましたが、話を聞いて時点では、髪を切る意思がなかったように感じました。
長く伸ばしていたいのも、きっと何かしら原因や、理由がある。
だけど、そのことを聞き出すより、プライド持って伸ばしているMちゃんを尊重し、
「きっと切りたくなるときは、心境の変化が訪れるときだね(^^)」
と話していたので、まさにその心境の変化が訪れたのだと思いました。
顔つきが変化した
髪を切っただけなのに、顔つきが大きく変化しました。
髪を切って、スッキリしたと言ってましたが、「切る」という大きな決断、覚悟が彼女の何かを動かしたのかも知れません。
こだわって伸ばしていた髪を切ることは、「自分のこだわり」を捨てることにも繋がると思います。
そのMちゃんを動かしたのが、この1か月間、ずっと関わり続けていたまるんとの子どもたちであり、秋桜ちゃん(中2女子)の存在が大きかったのだと思います。
ただ、これだけではなく、お泊りのイベントに参加していた彼女の姿、表情、態度がいつも「まるんと」に来ているときとは、本当に違って見えました。
素の自分を出す瞬間が、垣間見える
汗をかいても、動いても身軽そうにしていたMちゃん。
大自然のなかでみんなで楽しんで、大笑いして、いっぱい心を解放できたのだと思います。
ふと見た瞬間、楽しくて踊っている姿を見たとき、
周りを気にせず、自分を表現できる瞬間なんだと思いました。
『ブログを書き続ける秋桜ちゃんの話』
「まるんと」にいる間、子どもたちのありのままの姿や、様子などを肌で実感しているのは、
ここに通う子どもたちだと思っていました。
そういったわけで、この「まるんと」の様子をブログに綴って欲しいということで、秋桜ちゃん(仮名)にお手伝いをお願いしました。
ワードプレスを使い、別サイトのホームページからブログを書き始めた秋桜ちゃん。
初めてのブログを書き終えたあと、
「インスタグラムもいるよね!」と気づいた秋桜ちゃんからの配慮で、ブログとインスタグラムと両方で発信を始めました。
どこまで続くのか見守る
秋桜ちゃんがどこまでブログを書き続けるのか、こちらは強制はしないと決めていました。
「止めたくなったら、止めてもいいよ。」と明るく前向きなスタンスで見守っていました。
ところが、ブログを書き続け、閲覧数が増えている…
そのことを実感したとき、書く喜び、表現する喜びを感じたのではないかとそのように見えました。
また、インスタグラムで繋がった優しい大人の方、また別で運営しているフリースクールの方からのメッセージは本当に励まされるようです。
ブログは、「まるんと」で書くことを基本にしているのですが、どうしても家でやりたい!という想いがあるときは、家にノートパソコンを持って帰ってブログを書き続けています。
妥協をしないが、自分スタイルが出てきた
毎回、ブログのチェックを欠かさない秋桜ちゃん。
読み手(相手)のことを考えて、文章を書いているんだなぁとつくづく感じます。
誤字脱字の確認をしますが、文章の表現を一緒に考え、こうすればどうかなぁ?という話をすることが子どもと一緒に何かを作っている感じがして、有り難い時間だと感じております。
また、書き続けるうちに秋桜ちゃんのスタイルが出てきており、味があって個性が出てきてるように感じております。
大人から見るとまだまだな部分はあるかも知れませんが、
今は、「正しさ」よりも「楽しさ」を重視して続けていただいております。
本音を出せたのは、書き続けたから
そんな中、あるブログで初めて心の内を書いたものがありました。
私も初めて見たときは驚きました。
学校でのこと、友だちのこと、これを文章で伝えるのには勇気がいったのだろうなぁと思いましたが、それ以上に、自分の現状や心境を知って欲しいがために、相手に理解を求める姿勢に心を打たれました。
中2女子である等身大のありのままの姿、想いを表現してくれた、それができたのもブログを書き続けた結果なのだとも思いました。
諦めず、実践し続けることをやっていく
客観的に見ていて、
一度決めたら、続けていく。
諦めずに、やり続けていく。
その心の姿勢が本当に凄いと感じます。
ブログを書き続けるために、「まるんと」に来てからネタになるようなことを、スクールでみんなと楽しみながら、心で何かを感じ取っています。
それを象徴するような会話が、
「ブログは、まるんとに来たときに、その時感じたことをブログに書かないと、日にちが経つと薄れてしまう。私のブログを楽しみにしてる人がいる。」
本当に真剣に向き合っている証拠なんだと思いました。
大人が、気が付かないところで子どもは成長し、
やる!と決めたからには続ける覚悟があることを改めて感じされました。
信じ切ることが子ども成長させる
はたから見ていると、口を出したくなるのが大人の常なのかも知れません。
老婆心を出して、本人がわかっていることを忠告したり、欲しくないアドバイスを先輩面して言うことは、何かを通しての経験を奪ってしまうのだと思います。
自転車に乗れない子が、自転車に乗れる子に乗り方のハウツーだけを知って、頭だけわかったって自転車に乗ることが出来ません。
実際に乗ってみないと、乗って練習しないと、本当の意味でのハウツーはわからないのだと思います。
そういった意味でも、良いも悪いも、経験することは大切で、とにかく子ども(相手)の話を聞いて、どうしたいのかを投げかけてみたり、機が熟すまでまってみたり、見守ったりなど、大人側のちょっとした忍耐が必要だと思います。
また、私たち大人が憂いてしまえば、そのことが伝わり、やる気も勇気もそがれてしまいます。
子どもが成長することを信じ切って、「大丈夫!」と応援することが本当に大切だと感じております。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
秋桜ちゃんのブログ↓