私には3人の娘がいます。
長女は社会人、次女は高校2年生、三女は中学1年生です。
同じ親から生まれ、同じように愛情を注いできたにも関わらず、3人はそれぞれに個性や考え方、価値観がまったく異なります。
そんな娘たちとの関わり、またスクールに通ってくる子どもたちとの日々から、私は「小学4年生の壁」とでも言えるような、何とも言葉にしがたい節目があると感じています。
小学3年生までは「素直のかたまり」
この頃の子どもたちは、反抗することもあるものの、基本的には親の言うことを素直に聞き、額面通りに受け取る傾向が強いように思います。
しかし、小学4年生に上がった途端、少しずつ世間や他者との比較が見え始め、感情的な反抗が増えてくるように感じています。
反抗といっても、単に反発するだけではなく、怒り・苛立ち・不安・戸惑いといった強い感情が表に出てきて、
自分でもコントロールできないまま、八つ当たり・責任転嫁・混乱のような行動として現れることがあります。
「これまでの子育ての影響」が浮き彫りに
この時期、特に顕著に感じるのは、
それまでの親子関係です。
たとえば、
- 両親の不仲(ケンカが絶えない)
- 親からの暴言
- 無関心や放任
- 愛情不足 など
といった影響が、表立って現れてくることです。
(もちろん、場合によってはもっと早い段階で現れることもあります)
子ども自身も、「心と体のアンバランス」に悩むとても不安定な時期です。
わかっているようで、わからない。大人の言葉が届くときもあれば、全く届かないこともあります。
この時期、親に求められる「忍耐」と「覚悟」
この時期に必要な親の力は、あえて言葉にするなら、「忍耐」と「覚悟」です。
そんなこと言われても「無理!」「できない!」と思う親御さんもいると思います。
でも、だからこそ、大切にしてほしいのが、「ひとりで抱え込まないこと」です。
誰かに頼っていい。親だって支えてもらっていい
厳しいようですが、出産した以上、子どもにとって「親」であることからは逃げられません。
でもそれは、「あなたしか与えられない愛情」があるということでもあります。
子どもは「この親のもとに生まれたい」と願って生まれてくる…そんな話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
親であるあなたにしかできない、唯一無二の関わり方があります。
ただ、それを自分ひとりで見つけるのは、とても難しい。
だからこそ、信頼できる誰かに支えてもらうことで、あなたの良さが引き出され、親としての力も育まれていきます。
子育ては「自分育て」でもある
「小学4年生の壁」を乗り越えるには、子どもを信じて見守ること、そして、自分を信じて誰かに頼る勇気がとても大切です。
その先に、思春期というまた別の難しさがやってきますが、ここをしっかり支えることが、未来の親子関係を大きく変えていきます。
どうか、お子さんとあなたらしい関係を築いていけますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。